毎月4日は、少年ジャンプ系コミックの発売日です。
漫画家さんにとっては、作品の存続がかかった重要な数字が出る、まさに審判の日。
それぞれの売り上げから、現状を振り返ってみたいと思います。
まえおき
ここから先、コミックスの売れ行きについてはAmazonランキングを参考にします。
そしてこのデータは2025年12月6日のものです。
当然、世の中の書店すべてを網羅したデータではないので、あくまでも参考程度に捉えて頂ければと思います。
1. 来見沢善彦の愚行【1】/ときわ四葩 先生
2025年12月のトップバッターは、9月6日に連載開始した来見沢善彦の愚行。
第1話配信時は、なかなかのバズりっぷりでした。
とにかく手塚治虫作品へのリスペクトが随所に見て取れる、令和の世には珍しい超硬派なマンガ。
そして、主人公の来見沢善彦はその名の通り100%善人。
しかし善人だからこそ、大切な人のために一世一代の、禁断の”愚行”を犯してしまう…
さらに嘘を隠し通すためにまた嘘をつき、その嘘を貫くためにまた嘘を…
と、どんどん傷口は広がっていく展開が目を離せない作品。
当ブログの新連載レビュー記事では文句なしの星5つでした!
さて、そんな注目作「来見沢善彦の愚行」、待望の第1巻の売り上げは…

少年マンガ部門 319位
はい。さすがに手堅く数字を伸ばしてきましたね。
僕の体感ですが「おかえり水平線」にちょっと劣るかな…ぐらいの、とはいえなかなかの数字だと思います。
ただやはり、もう少し伸びてもよかったかなぁという印象はありますね。
ジャンル的にとっつきにくい要素が少なからずあったので(ジャンルが渋い、時代が昭和、主人公がおじさん、等)、そこを考えれば十分好成績かな。
ただ、最近のジャンプラは容赦なく切るからなぁ~
これからじわじわと売れていってほしいところです。何も発売週の売り上げがすべてじゃないですからね。
2. カラダ探し THE LAST NIGHT【2】/ウェルザード 先生(原作)、村瀬克俊 先生(作画)
ここからは既刊もの。
まずはカラダ探し最終章の第2巻。
いちいち苦言を呈してしまって本当に申し訳ないんですが、僕的にはまったくハマれていません。
やはり「殺されるときは無惨に殺されるけど、とはいえ何度でも蘇るよね?」という緊張感を削ぎまくる設定が足を引っ張りすぎている。
さらにその後これはまずいと思ったのかしらんけど、後付け設定のオンパレードが続いてゆき、とてもじゃないがまともに読めたもんじゃあない。
とにかくツッコんでもツッコみきれない作品です。
作画の村瀬先生の絵は相変わらずいいんですけどね。
どうしたって原作がアレだと限界があるってもんです。
さぁ、愚痴はこのへんにしておいて、そろそろ第2巻の数字を見ていきましょうか。

少年マンガ部門 4,433位
うん、まぁ、そうなるよね。
もともと実写映画のプロモで連載復活した感は否めません。
その映画のほうももう公開が終わったと思うので、早めに畳んでほしいなというのが正直なところです。
3. 野球・文明・エイリアン【2】/へじていと 先生(原作)、山岸菜 先生(作画)
続いては、野球×異世界開拓という新ジャンルのやきゅこと野球・文明・エイリアン。
第2巻です。
「野球版Dr.STONE」などとも呼ばれているとかいないとか。
第1巻は322位と、まずまずの健闘っぷりでした。
第2巻のほうはどうでしょう…

少年マンガ部門 255位
おお!第2巻でこれはなかなかの数字じゃないか?
※第1巻よりランキングは伸びていますが、そのときの競合など比較条件が違ってくるので単純な比較はできません。まぁ参考程度に…
この様子ならまだしばらく連載は安泰ではないでしょうか。
と思ったら!最新話では急に時間が経過してしまいました…
これだけの数字でも打ち切りなのでしょうか。
それともシンプルに作中時間が経過しただけ?
はっきり言ってジャンプラ編集部のやることは全然理解できないからなぁ。
個人的には本当にストレスフリーで読めるマンガなので、もっと続いてほしいところ。
4. こわいやさん【2】/カメントツ 先生
続いては、同じホラーマンガでもカラダ探しとはクオリティで天地の差があるこわいやさん。
基本的には1話完結のホラーマンガ…
と思いきや、この第2巻からはまさに怒涛の展開。
単発で終わっていた話が徐々に繋がってゆき、ほのぼのしていた”どうぶつ村”の裏の顔が見えてくる。
明らかに作者のカメントツ先生は、この展開を最初から想定しており、第1話からいろいろと仕込んできていました。
それらが徐々に明かされていく…そんな第2巻です。
ちなみに第1巻発売時のランキングは、第555位でした。タックンオルフェノクガ!!
さて、第2巻の売り上げを見ていきましょう…

少年マンガ部門 315位
これまた、まずまずの数字といっていいのでは?
内容的にもじわじわと口コミで広がりやすい(かもしれない)ですし、コミックス派が2巻の内容に衝撃を受けて、ここから伸ばしてくることも全然あり得ますね。
野球・文明・エイリアンとともに、ジャンプラでのPV数ランキングは下位に甘んじていますが、売り上げ的には大健闘ではないでしょうか。
本当、PV数ランキングが低いからってコミックスが売れないとは限らないよね…
逆もまた然りなんだろうけど。
5. サンキューピッチ【4】/住吉九 先生
続いては、サンキューピッチ 第4巻。
何と言っても「次にくるマンガ大賞 2025」Webマンガ部門第1位を取ったという実績が大きいですね。
その吉報があった直後にコミックス第3巻が発売されましたが、そのときのランキングは第34位でした。
それでは第4巻のランキングを見ていきましょう!

少年マンガ部門 11位
すげぇ!勢いが留まることを知らないですね。
この巻からはいよいよ夏の公式戦がスタートし、第1回戦、あざみ野との試合が始まります。
これがまた…本当に第1回戦の試合かよ?この先どうすんの?というくらい熱かった。
ということで、まだまだ好調は続きそうです。
6. ふつうの軽音部【9】/クワハリ 先生(原作)、出水テツオ 先生(作画)
今月ラストは我らがふつうの軽音部。
僕もとーぜん購入済みですよ。
ふつうの軽音部への熱い思いは毎週の個別感想記事でゲロしているので、ここはサクッとランキングだけ見ていきましょ。

少年マンガ部門 9位
はいー。圧巻ですね。
そろそろアニメ化なんかあってもいいかなって思うんですが…
人気のほうは申し分ないけど、やっぱり曲の権利関係が大きなネックなんですかね?
なんとか偉い人たち、頑張ってほしいものです。
それでもまぁ、銀杏BOYZは放送無理だと思うけど笑
総評 & 来月発売のコミックス
今月はわりと予想通りでしたね。
来見沢善彦の愚行は、ポジティブ要素もネガティブ要素も含めてあれくらいの順位に収まるかなぁとはなんとなく思っていました。
さて、それでは最後に次月発売のラインナップを確認して終わりましょう。
- WITCHRIV【1】
- 血翼の猟人【2】
- 銀青のプルースト【3】
- 大人大戦【3】
- 都市伝説先輩【3】
- MAD【6】
- ケントゥリア【7】
連載スタートと同時に公式Xアカウントを稼働させるなど、ジャンプラがあからさまに猛プッシュする「WITCHRIV」が早くも第1巻発売で、数字が気になるところです。
あとは「大人大戦」「都市伝説先輩」「ケントゥリア」は購入しているので、個人的な注目作品ですね。
「ケントゥリア」はほっといても売れるだろうし安心していますが、「都市伝説先輩」あたりはちょっとどうだろうか…
応援はしているし好きな作品だけど、初期のアホなノリが最近見られないのがな…


















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