【ハンターハンター】念の応用技!”円”について解説・考察

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HUNTER×HUNTER
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ここでは、HUNTER×HUNTER作中で幾度となく登場する重要なスキル”円”について解説・考察します。

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“円”とは?

“円”の基本解説

“円”は、念能力の基礎である四大行のうち”纏”と”練”の高等応用技になります。

術者の体を中心にオーラを広げ、その範囲内にある物の形や動きを把握する技です。

引用元:HUNTER×HUNTER 第94話より

ちなみに”円”で広げられるオーラの形状は、その名の通りのきれいな真円とは限りません。
キメラ=アント編でネフェルピトーが見せたような、アメーバのように一部が飛び出ているということもあります。

引用元:HUNTER×HUNTER 第202話より

いずれにせよ、自分の体から一定範囲にオーラを広げるというところが”円”の原則です。

“円”の定義について

“円”の厳密な定義はオーラを半径2メートル以上広げ、それを1分間以上維持することです。

引用元:HUNTER×HUNTER 第237話より

ただし、これはあくまでも便宜上”円”と定義するための数値。
オーラを2メートルまで広げられなくても、または1分以上維持できなくても、オーラ範囲内にある物質の形や動きを探知することは可能です。

後で紹介しますが、実際にゴンやキルアはまだ”円”を習得していないながらも、オーラによって敵の攻撃を探知する場面がありました。

“円”でも探知できないもの

“円”範囲内にあるモノの姿かたちは手に取るようにわかりますが、逆に言えばわかるのはそこまで。
以下のようなものは”円”でも把握できません。
・そのモノの内部構造
・色
・音や声

例えば密閉された箱の中になにかが入っているとします。
その箱をオーラで包み込んでも、中身が何かを知ることは不可能です。

また、本物の人間と、精巧に作られたマネキン人形、これらを判別することはできません
(人間が1ミリたりとも動かなければ、ですが)。

モラウの紫煙機兵隊(ディープパープル)で作られた煙人形も、”円”では人間かどうか区別できません。これを利用してモラウは護衛軍をかく乱しました。

引用元:HUNTER×HUNTER 第244話より

また、メレオロンの”第1の能力”として透明化がありますが、ただ透明になっただけでは”円”で何ら変わらず補足されます。
一方でメレオロンの”第2の能力”神の不在証明(パーフェクトプラン)および”第3の能力”神の共犯者。これらはどちらも「他人に認識されなくなる能力」ですが、こちらは”円”での探知をもかいくぐることができます。

このように、特別な条件付けをされた”発”の前では、”円”も無意味となる場合があります。

引用元:HUNTER×HUNTER 第243話より

そして、”円”は地面の下までは届きません。
(ピトーは「私の”円”では」と前置きしていますが、これは誰であってもそうでしょう)

要するに地面や壁など、完全に隔離された先へはオーラは届かないということですね。
逆に、たとえば地面や壁などにある程度の大きさの穴があったなら、そこからオーラを侵入させて、目の届かないモノを察知することはできるはずです(器用で精密なオーラ操作能力が求められそうですが)。

引用元:HUNTER×HUNTER 第261話より

“円”の得意/苦手について

“円”は、人それぞれ千差万別な”発”とは違い、あくまでもオーラ操作の延長線上にある技術ですので、念能力者ならば系統が何であれ習得可能です。

ただし、人によって得意/苦手の差がかなり激しく、戦闘能力が高くても”円”は苦手というキャラクターも珍しくありません。

次の項目からは、そのあたりの”円”の得意/苦手も踏まえて紹介します。

作中で円を使った(使える)キャラクター

まずは、HUNTER×HUNTER作中で”円”を使ったキャラクターを紹介します。

最後まで読んで頂ければ、使い手によって十人十色であることがわかると思います。

#1 ノブナガ=ハザマ(強化系能力者)

HUNTER×HUNTER作中で初めて”円”の存在が語られたのが、ノブナガが発動したときです。

そんなノブナガの”円”ですが、展開可能な範囲は半径4メートルまで。

引用元:HUNTER×HUNTER 第94話より

(つーか これが限界)というちょっと笑っちゃうモノローグも相まって、ネット上では小バカにされがちなノブナガ。

ですが、”円”範囲内の感知精度に関しては相当な自信を持っているようですし、そこまで悪くはないかなと思うんですけどね。

範囲より精度に特化した”円”、ノブナガの斬撃速度との組み合わせで考えると、これはこれで敵に回すとかなりやっかいではないかと思います。

単純(シンプル)、故に厄介。

#2 コルトピ=トノフメイル(具現化系能力者)

先に断っておくと、コルトピは若干例外と言えるかもしれません。

彼の発、”神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)”でコピーした物体を中心に”円”を展開できます。

引用元:HUNTER×HUNTER 第108話より

コピーした物体のオリジナルに触れることが”円”の発動条件。

“円”そのものの半径や、同時に展開できる”円”の数などについては不明ですが、コルトピ本体から遠く(約2500メートル)離れていても”円”は有効。これはかなり強力ですね。
※ただ「コピーした物質は24時間で消滅する」というデメリットはありますが

そもそもコルトピは、旅団アジトのビルを「50棟はコピーできる」とサラリと言っていました。

普通に考えて、ビル1棟コピーするだけで相当なオーラを消費するはずです。
その上さらに”円”を遠隔発動できるとか、チート級の念能力ではないでしょうか?

もしかしたらコルトピは非戦闘員だったのであまり目立ちませんでしたが、実は作中でもズバ抜けたオーラ総量の持ち主だったのかもしれないですね。

#3 ゼノ=ゾルディック(放出系能力者) #4 シルバ=ゾルディック(放出系能力者)

※一時期の情報ではゼノ、シルバともに変化系といわれていましたが、2022年に開催された「冨樫義博展」で公開された作者のメモによって両者とも放出系であることが判明しました。

ヨークシン編でビル内に潜むクロロを追跡するため”円”を発動しました。

引用元:HUNTER×HUNTER 第98話より

ゼノは「あれは神経を削るからしんどい」などとぼやいていましたが、一方で「本気出せば(半径)300メートルはいける」とも。

2人とも作中屈指の強キャラであり、”円”の使い手としても(人間の中では)作中最高レベルと言っていいでしょうね。

#5 カイト(具現化系能力者)

NGLでのキメラ=アント調査に”円”を使用。

引用元:HUNTER×HUNTER 第192話より

その範囲は半径45メートル(体調と精神状態で2〜3メートル増減)と、ゼノ&シルバほどではないにせよ、かなりの距離まで伸ばせます。

ノブナガによるモノローグで、「達人は半径50メートルまで展開できる」というくだりがありましたが、現時点でそれに最も近い展開距離です。

それにはわずかに及ばないものの、カイトも達人の域にいると言っていいでしょう。

#6 ネフェルピトー(特質系能力者)

その圧倒的なオーラ範囲とアメーバ状に伸びた禍々しい形状は異質のひとこと。

これまでの常識を覆す凶悪な”円”で、ハンターと読者を絶望させたのがネフェルピトーです。

その驚異的な”円”の範囲は、一部分であれば2kmにも及ぶとのこと。

また、メルエム誕生後に宮殿に拠点をおいてからは常時”円”を維持していました(メルエムの腕の治療というイレギュラー時を除く)。
ですので”円”の持続力という点でも、作中で群を抜いています。

引用元:HUNTER×HUNTER 第267話より

宮殿全体をも軽々とカバーしてしまう”円”、ヤバすぎます。

#7 シャウアプフ(操作系能力者)

シャウアプフの”円”の範囲はネフェルピトー比べると大きく劣り、範囲としては宮殿全体をカバーすることもできず、”王座の間”を中心に、中央大階段までをカバーできる程度です(それでもかなりの広範囲ですが)

ネフェルピトーによる王の治療のため、一時的に”円”での警護を引き継いだシャウアプフ。
このときの両者の”円”の範囲差が決定的となり、ノヴの宮殿侵入を許してしまいました。

引用元:HUNTER×HUNTER 第251話より

同じ護衛軍であってもネフェルピトーとシャウアプフでこれだけ”円”に違いが出るというのが面白いですよね。

しかしながら、その禍々しさはやはり人間のレベルをはるかに超越しています。

完全に精神を折られたノヴは髪の毛がほとんど抜けてしまい、その後の蟻討伐作戦においてもサポート役にまわるのがやっと。完全に戦意喪失してしまいました。

#8 アイザック=ネテロ(強化系能力者)

詳細な描写はありませんが、蟻討伐任務開始直後に”円”を使ってメルエムの位置を特定したようです。

ネフェルピトーのように宮殿全体を包む規模の”円”とは考えにくいですが、それでも生半可な範囲の”円”ではメルエムを発見できないでしょう。

同行するゼノと同等レベルの”円”と考えてまず間違いないでしょうね。

#9 メルエム(放出系能力者)

文句なく現時点のHUNTER×HUNTERにおいて最強キャラであるメルエム。

その”円”はネフェルピトーをも超えるものです。

まず、”円”の範囲ですが、当たり前のように宮殿全体を余裕で包み込みます。

引用元:HUNTER×HUNTER 第308話より

さらには、貧者の薔薇(ミニチュアローズ)被爆で一時絶命しかけたメルエム。
その際にプフの細胞を”喰う”ことで、プフの”麟粉乃愛泉(スピリチュアルメッセージ)”をも会得したメルエムは、その能力を”円”に上乗せすることができるようになりました。

これにより”円”で触れた者の感情までも把握できるように。

引用元:HUNTER×HUNTER 第312話より

そして2度の”円”使用により、その特性を理解したメルエムは、”円”をさらに一段階上のステージに昇華させます。
メルエムの”円”は「光子レベルの極微小なオーラを放つ」とありますが(これが他の術者にも共通することなのかは不明です)、その光子レベルのオーラを自在に操るようになりました。

光子を振りまくだけで、”円”と同じく物質、生物の感知をできるようになりました。
もちろん麟粉乃愛泉(スピリチュアルメッセージ)を引き継いだことにより、感情の読み取りも可能です。

作中で言及はされていませんが、この新たな”円”のメリットは以下の点が挙げられると思います。
1. オーラ消費を最小限に留める
2. 光子オーラの量を調整することで、”円”の探知機能に強弱をつけられる
3. 判定精度が極めて高くなる
4. 光子サイズゆえ、わずかな隙間にも入り込んで、中のものを探知できる

特に「4」が強力で、実際にクローゼットに隠れていたパームを難なく発見しています。

引用元:HUNTER×HUNTER 第314話より

前述の通り、ピトーの円ではモラウの紫煙機兵隊(ディープパープル)で作り出した煙人形が、人間かどうか区別することはできませんでした。
ですがメルエムの光子による”円”であれば、それさえ簡単に判別できるでしょうね。
(光子サイズのオーラは、人体を通過することはないが、煙であればすり抜けられる。
 その違いで人間か否かわかる。
 プフが”蠅の王(ベルゼブブ)“で自身の体を分裂し、”監獄ロック(スモーキージェイル)“を
 すり抜けたわけですから、同じ理屈でメルエムの光子オーラも煙人形をすり抜けるはず)

今もなお作中最強キャラのメルエム。
その”円”も規格外で、成長性も右に出るものはいないレベルでした。

もしもメルエムが生きていたら、さらに進化した”円”が見れたかもしれませんね。

#10 バビマイナ(系統不明)

引用元:HUNTER×HUNTER 第367話より

バビマイナの”円”は、ブラックホエール号第1層:1014号室全体を覆うほどの範囲です。
王族の部屋ですから、かなりの広さをカバーしていることになります。

しかも長時間持続可能で、”円”を解いたあとも疲れている様子もありませんでした。

まだ彼の系統が何系か、そして実力、すべてが未知数ですが、少なくとも”円”に関しては達人の域にいると言って間違いないでしょう。

#11 ヒンリギ =ビガンダフノ(具現化系能力者)

引用元:HUNTER×HUNTER 第378話より

シュウ=ウ一家若頭で、具現化系の発「てのひらを太陽に(バイオハザード)」により、物質を生物に変換する能力を持つ男。投げナイフも得意としています。

引用元:HUNTER×HUNTER 第391話より

そんなヒンリギの”円”は、少なくとも半径5メートルほどまでは展開可能と評価されています。

フィンクスが「この雑踏の中”円”とか正気の沙汰じゃない」と言っていましたが(詳しくは後述)、ヒンリギはそれを実行しているということになりますね。

ただしこれはモレナグループの男の見立てであり、その男もつい最近覚醒したばかりで念に関しては素人レベルなので、彼の認識違いの可能性は十分あり得ますね。

#12 フィンクス=マグカブ(強化系能力者)

引用元:HUNTER×HUNTER 第400話より

自ら「オレ下手だし」と言うフィンクス。

“円”の中で人の声がしても、何かが動いても、自分が動いても途切れてしまうようです。

言及はしていませんが、”円”の範囲もそこまで広くはなさそうです。

戦闘能力は文句なく作中屈指のキャラクターなので、ここでもやはり強さと”円”の上手さは必ずしも比例はしないということがわかりますね。

ところで、そんなフィンクスに頼ろうとしているということは、フェイタンの”円”はそれよりも劣るということなのでしょうか?
さすがに”円”そのものが使えないとは考えにくいですが…

“円”が使えない念能力者による疑似”円”

前述の通り、”円”ほどオーラ範囲を広げられなくても、オーラによる感知自体は可能です。
いわば疑似”円”と言ったところでしょうか。

作中でもゴンとキルアが疑似”円”を使っていますので、紹介します。

ゴン=フリークス(強化系能力者)

ゴンはキメラ=アント編時点では定義上の”円”を使えません。

ですが、蟻討伐任務の参加権をかけてナックルと決闘した際に、オーラでの攻撃感知を試みています。
圧倒的なナックルの攻撃速度を目では追いきれないと判断し、オーラでの感知に切り替えました。

オーラ範囲は”円”に満たないですが、やっていることは”円”とまったく同じですね。

引用元:HUNTER×HUNTER 第210話より

キルア=ゾルディック(変化系能力者)

キルアもゴンと同様、キメラ=アント編時点では定義上の”円”を使えません。

キメラ=アント編で、当時はまだ敵だったイカルゴの蚤弾(フリーダムによる狙撃攻撃をかわすため、オーラによる感知を使いました。

そのオーラ範囲は57cmと、”円”にははるかに及びませんが、キルアの常人離れした反射神経と身体能力で弾丸を回避しました。

引用元:HUNTER×HUNTER 第237話より

“円”の得意・不得意について考察

ここまで作中で”円”が使われた、あるいは言及された場面を紹介しました。

“円”の特性であったり、得意・不得意が人それぞれ差があることがわかるかと思います。

次はさらに1歩踏み込んで、”円”の得意・不得意がどういったポイントに左右されるのか?について考察していきたいと思います。

“円”に必要な要素は、以下の3つであると私は考えます。

1.オーラを円形に変化させる技術

“円”は見た目通り、身に纏うオーラの形を円状に(正確にはボールを半分に切ったような”半球状”ですが)変化させています。

ですので、オーラの形状変化に秀でている変化形能力者は、”円”を得意としているのではないかと予想できます。

2.オーラを広範囲に広げる技術

一方で、通常時は身体の周りに纏っているオーラを遠くまで広げることも重要な要素です。
オーラを遠くまで伸ばすのは、放出系能力者の得意分野と考えられます。

3.オーラ総量の多さ

そして忘れてはいけないのが、オーラそのものの総量が多いこと。
単純にオーラがあればあるほど、遠くまで伸ばすことができます。
ペットボトルに入った水が多ければ多いほど、床にぶち撒けたときに広範囲に広がりますよね。そんなイメージです。

これはネフェルピトーやメルエムがわかりやすいでしょう。
モントゥトゥユピーも作中”円”を発動することはありませんでしたが、もしかしたらかなり広範囲に展開できたかもしれませんね。

ちなみにオーラの総量は念の系統には関係ないです。特定の系統がオーラ量が多いとか少ないとかはありません。

作中での裏付け

ここまでの考察を裏付けるように、放出系能力者であるゼノ、シルバは何百メートルというレベルまで”円”を広げられることが出来ます。作中でも最強クラスの実力者ですので、オーラ総量もかなりのものと推測されます。

変化系能力者のキルアは、オーラの形状変化という点では得意分野なはずですが、オーラを広げ維持する技術が苦手であるとありました。
変化系能力者にとって放出系スキルは、系統図でみると2つ離れた場所のスキルとなるので、それが苦手というのはつじつまが合っています。
(キルアの場合、単純に念を覚えてから日が浅いので修行不足ということもありますが)

強化系能力者にとっての”円”

そう考えると、変化形・放出系の隣に位置する強化系能力者は、”円”に向いているような気もするのですが…

作中で”円”を使った(使えると言及されている)強化系のキャラクターはノブナガとフィンクスです。

ノブナガは半径4メートルまでで「これが限界」と言っていますし、フィンクスは自ら「オレ下手だし」と言っています。

主人公のゴンもまだ”円”は未修得ですが、グリードアイランド編にて、オーラの形状変化にすごく苦労していましたね。

強化系能力者は戦闘においてバランスがいいのが特徴ですが、性格的に単純一途なのが特徴です。
細かいことが苦手な人=強化系能力者にとっては、
・オーラの形状を変化させ、
・オーラを広げ、
・その状態を維持しながら、
・オーラ範囲の情報を把握する
…と、いろいろとデリケートなコントロールを求められる”円”は、念系統的には得意でも性格的に苦手なのかもしれませんね。
(もっとも系統別と性格の関連性についてはヒソカの独断と偏見によるもので、根拠はありませんが)

まとめ

以上、ハンターハンターにおける重要スキル”円”についての解説・考察でした。

ハンターハンターはちょうど今年9月に最新コミックスの38巻が発売し、10月発売のジャンプで連載再開(以前のように10話掲載ではないようですが)が決まっています!

また”円”について考察できる新情報があると嬉しいですね。

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