5分で読める新刊レビュー、第1回は「パンをナメるな!」です。
かなりキャッチーなタイトルと、あわあわしている女の子が目を引きます。
かくいう僕もタイトルに釣られて読んでみたクチです。
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あらすじ
主人公は(見た目どーみても中学生だけど)19歳の中卒ニート、内木夢夢(うちき むむ)。
ひょんなことから、親戚の経営するパン屋を手伝うため鎌倉へ行き、住み込みで働くことに。
陰キャで引きこもり、コミュ力ゼロの夢夢が、パン屋で店長代理として日々あわあわする…
というストーリーです!
見どころ
①主人公・夢夢の脳内陰キャモノローグがおもしろい
前述のとおり、主人公・夢夢は陰キャで引きこもり、オタク気質です。
ひとりでいるときは、脳内ではやたら”何か”を成し遂げた、ビッグな自分を妄想しがち。
そのくせ誰かに話しかけられたときは、「こう言ったら変に思われる」「こう言ったら迷惑かな?」「今はタイミングがよくない」などなど、要らんことをあれこれ考えて、結局なにも喋れないという典型的なコミュ症。
そんなステレオタイプなオタクの夢夢が、いろいろ脳内で暴走しては空回る感じがおもしろいです。
気づいた方もいるかもしれませんが、性格的には「ぼっち・ざ・ろっく!」の後藤ひとりとほぼほぼ同じ感じですね。
ちなみに「パンをナメるな!」コミックス1巻の帯で推薦してくれているのが、何を隠そう「ぼっち・ざ・ろっく」の作者はまじあき先生だったりします。
②きれいで読みやすい画
「パンをナメるな!」は、鎌倉のとあるパン屋を舞台にしたお話なのですが、鎌倉の街並みや、肝心要のパン、店内がかなりキレイに描かれています。
それはコミックス表紙を見てもらえば一目瞭然。
読むと無性にパンを買いに行きたくなります(笑)
ちなみになんと、作者の貞松龍壱先生はアシスタントも雇わず、完全にひとりで描いているそうです。
それでこのクオリティは異常というしかないです。
③パンの雑学がおもしろい
美味しそうなパンの絵と一緒に、ちょっとしたパンの説明が差しこまれる場面があります。
この説明文がまさにパン屋さんによくある手書きPOPみたいで、まるで自分がパン屋で実物を見ているかのような気分になり、作品への没入感アップに一役買っていると思います。
他には、たとえばパンの売れ残りをどうするかって話があったり。
ふつうは〇〇%オフみたいにタイムセールで売り切るという案が浮かぶところですが、食パンは翌日サンドイッチやフレンチトーストに二次加工して販売する…
という、パン屋で働いた人でないとなかなか知らない雑学が知れたりします。
④へいわなせかい
「パンをナメるな!」というタイトルから、主人公がとんでもなくヒドい目に遭うのかな?と思ってしまいます。
ですが実際のところそんなことはなく、登場人物みんなが優しい、誰も傷つかない系のマンガです。
また、パン屋のスタッフが全員10代の女の子ばかりで(不自然w)、「パン屋を舞台にした日常系」という表現がしっくりくるかと思います。
頭を空っぽにして、ストレスなく漫画を読みたいときにはピッタリです。
⑤ところどころに挟まれる小ネタ
元ネタがわかるとクスっと笑える小ネタが散りばめられているのも面白いところ。
例えば夢夢が心の中で「競うな 持ち味をイカせッ」と自らに語り掛けるシーンがあったり…
(元ネタは刃牙シリーズの範馬勇次郎)
いろいろと小ネタを探してみるのも一興かと。
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1巻目から既に重版も決まっており、反響は上々!
この調子でいけばアニメ化も間違いなし!の「パンをナメるな!」。
現在まだコミックスも1巻しか出ていませんので、最新話にもすぐ追いつけます!
コミックスではおまけページも収録しているので、気になった方はぜひコミックスを買って応援しましょう!
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