たまきと夏帆のすれ違い…切なすぎる神回【ふつうの軽音部 42話感想】

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ふつうの軽音部 感想
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ふつうの軽音部 第42話「輝く日々が曇る」の感想・考察です。

たまき先輩の過去編、なんともセツナ盛り上がってきました。

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前回の感想

4巻書影解禁!

感想の前に、まずは11月1日(金)発売予定のコミックス第4巻 書影解禁だおォッ

引用元:ふつうの軽音部 第4巻 表紙

今巻の表紙はもちろん、はーとぶれいくのベーシストであり、参謀でもあり、鳩野教の教祖さまでもある幸山厘さん。
4巻の裏主人公は厘といっても過言ではないですからね。

そして気が早いですが、5巻の表紙はこのままいくとたまき先輩になりそうですね。

んで6巻以降は鷹見から始まるProtocolメンバーってとこかな?

今週はセンターカラー

センターカラーはアンニュイな雰囲気のたまき先輩。

今やってる、たまき先輩過去編にマッチした切なげな表情。

ちょっと「THE FIRST TAKE」っぽさもありますねー。

そんなカラー絵をどうしても見たいという方はジャンププラスのアプリをダウンロードして見てみてください!
そんでいいジャン×10回押すべし!!

たまき&夏帆のバンド活動

場面は1年生の6月。

1年生の初ライブ。はとっちがド緊張して無事死亡したやつですね。

ここで見逃してはならないのが、ボーカル夏帆ちゃんの歌っている曲。

引用元:ふつうの軽音部 第42話

この曲は、SHISHAMOの「恋する」…つまり、だ。

前回第41話、後夜祭の3年生引退ライブで性的カスタマーズが演った曲なんだよ!!

みんな気づいた?

たまき先輩といえば銀杏BOYZ。銀杏BOYZといえばたまき先輩ですからね。
最後のライブであえて銀杏ではなくSHISHAMOをもってきたのはつまるところ、

夏帆ちゃんへのメッセージが込められた選曲ということでしょう。泣けるぜ

カラオケで残念会

※1年生なのに「たまき先輩」と呼ぶのは混乱を招くので、ここからは1年生時のたまき先輩を「たまき」等と呼びますね。

ライブが終わり、カラオケで残念会を開く1年生たち。

たまきはここでも銀杏BOYZを歌います。
新田たまきといえば銀杏BOYZ。銀杏BOYZといえば新田たまきでございます。

選曲は「夢で逢えたら」。

ここで1年生メンバーは、たまきの歌声を初めて聴いて、そのうまさに一同驚愕。

生まれながらにして天性のルックスとボーカルを持つナチュラル愛されガール、それが新田たまきっつー訳よ。

一方、ボーカルとしての差を痛感させられることになった夏帆ちゃん。
さらに悪いことに、たまきと喜田くんは好きなバンドもピッタリ合って意気投合してしまいます。

やっぱり先週時点でモロバレでしたが、恋の相関図的に夏帆→喜田→たまき でしたね。

ボーカルとして立つ瀬がなくなり、喜田くんとたまきが親密になってしまいモヤる夏帆ちゃん。
人知れず傷つくことに…
これは複雑ですねぇ。たまきは何も悪気ないし、夏帆にとっては大切な友達だし。

たまきの成長、夏帆の焦り

月日は少しだけ流れ、軽音部の夏休みライブ。
(はとっちが路上弾き語り修行に明け暮れるあまり、すっぽかしたやつですね)

この頃になるとたまきもコーラスとしてではありますがボーカルを務めることに。

たまきは夏帆のことなど知る由もなく、ただただ演奏を楽しめている、いわゆる天衣無縫の極みな状態。
一方で夏帆は冷や汗をかいて、焦りの表情。

明(たまき)と暗(夏帆)、白黒のコントラストをそれぞれの精神状態とリンクさせる演出が実に見事。

引用元:ふつうの軽音部 第42話

この後の展開もそうですが、今回のお話では夏帆の不安、焦り、気丈に振る舞う姿、といった負の感情がほんとに絶妙な表情で描かれています。

今週はカラーページも含めて、出内テツオ先生に絵で殴られまくったぜ…

不協和音

バンドの他メンバー(ドラムとベース)の子もたまきのワンマンバンドとなりつつある状況は感じていて、夏帆ほどではないにしろ劣等感を抱いている様子。

引用元:ふつうの軽音部 第42話

このたまきの笑顔と3人の曇った表情。

そして、たまき1人が先を歩いて、3人の歩みが遅れているたった1コマがまた見事な表現…

ぐぅぅ、つくづく今週の出内テツオ先生の表現力には…

 

 

脱帽だぜ!!

 

…で、「みんなたまきしか見てない」とか皮肉のひとつもつい言ってしまうモブ子さん。

うーん、悪気はないのかもだけどなぁ…

モブ子のひとことで、ついにバンド内の、夏帆との不協和音を感じ取ってしまったたまき。

ただ、ここまではまだ音楽の個人スキルの違いによるいざこざに過ぎない。
夏帆もなんとか気丈に振る舞います。ここまでは…

決定打はやはり、恋…

そんなある日。ついにその時が。

喜田と2人きりになったタイミングで、彼の気持ちを確認してしまう夏帆。

夏帆の不安は的中してしまい、やっぱり喜田はたまきにホの字(おじさん構文)でした。

ウグゥ…どいつもこいつも!
男子ってホントに鈍感なんだから!!

幼なじみの吉田さんの気持ちに気づかないかっきーと似たような構図ですが、残念ながらこちらは実らない恋…セツネ

ギリギリ”最悪の一言”を踏みとどまった夏帆

夏帆としては今のうちに(たまきが喜田の気持ちを知らないうちに)、たまきのことを諦めてほしいと思ってしまう気持ちがあったのでしょう。

たまきが夏帆にだけ教えてくれた初恋のこと、つまり女性同士の恋であったことを、

ギリギリで踏みとどまります。
いやここは読んでてハラハラした…

ここで夏帆の口からアウティング(他者によるカミングアウト)されて、たまきと夏帆の友情が壊れるのかな…と思いきや、そんな単純なストーリーを描かないのがクワハリ先生。

言うか?言わないか?
この分岐点で「言わない」を選んだことで一気にストーリーに深みが増したと思いました。

もし「言ってしまったら」、あとはたまきと夏帆がケンカして自然消滅で終了。
それよりは、夏帆にとってたまきは大切な友達だけどボーカルの才能に嫉妬していて、恋する喜田を取られかねないというアンバランスな関係性が続く。
この関係性のアンバランスさが、たまき先輩過去編の切なさの根幹だと思うので、その関係を保ちつつ今後のストーリーを展開していく深みを感じました。

それと、もし「言ってしまったら」、読者目線でも夏帆が許せないキャラクターになってもおかしくないかな、さすがに
そうなったら最後、この後のストーリーの感じ方はまるで違うものになっちゃう。

「たまきと夏帆の仲直りィ!?いや擁護できんやろあの女は」と。

誰も悪くないからこそ切ないし、どうかみんなに幸せになってほしい。

このあたりのクワハリ先生のシナリオのバランス感覚…

そして今週多くの読者にインパクトを与えたであろう、この夏帆の表情…
を描ききった出内テツオ先生。

引用元:ふつうの軽音部 第42話

ということで、今週は神回すぎた。

たまき先輩の過去編、最高に「ふつうの軽音部」

第42話を読んだ直後、↓のポストをしましたが(誤字ってて締まらないですが)

そうなんです。本当に「ふつうの軽音部」にありそうなリアルな恋愛のいざこざだったり、嫉妬だったり。
こういうのを非常に解像度高く描けるのが「ふつうの軽音部」がブレイクした要因のひとつでもあるんですよね。
(このマンガがすごい!2024 Webマンガ部門第1位を獲得した際にも「解像度の高さ」という支持コメントをちらほら見かけました)

最近はーとぶれいくの方はというと、厘が夜神月ばりに計画を練ったり、厘が魅上照ばりにはとっちを崇め奉ったりしてましたからね。

それはそれで本当に面白いんですけど!めちゃくちゃ楽しませてもらったんですけど!

ただ、「ふつう」とはややかけ離れていたので、たまき先輩過去編は高校生らしい甘酸っぱさとか、ありきたりに言うならば「青春」が詰まっていてすごく好きです。

ここからどうなっていき、現在の時系列に戻っていくのか。
性的カスタマーズの引退ライブを経て、たまき先輩と夏帆はどうなるのか。

見届けたいと思います。

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