4月11日(金)に発売された「これ描いて死ね」7巻。
第70回 小学館漫画賞受賞!そしてテレビアニメ化決定!
と、まさに絶好調な「これ死ね」コミックス最新刊のレビューです。
ネタバレを含みますので、未読の方はお気をつけくださいね。
これ描いて死ね 第7巻 みどころ
第7巻のおもな出来事としては、以下のとおりです。
前半:3度目となるコミティア参加
後半:まんが甲子園へ向けて漫画制作
みどころとしては、
- 安海(ヤスミン)と藤森さん(心ちゃん)のコンビはプロの漫画家を目指す
- 赤福は編集者としての才能あり?
- 麗はギャグ漫画家への転向を打診され、悩む
- 手島先生がふたたびペンを握る
- 手島先生の過去(☆野0)、ついに心折れ、漫画家の道を閉ざす…
と、漫研メンバーの進む道が見え始めてきました。
そして手島先生もついに、失った情熱を取り戻し…と、物語のターニングポイントとなりそうなできごとが満載の第7巻となっていますね。
これ描いて死ね 第7巻 あらすじ
王島南高校漫研、二年目の挑戦!
引用元:これ描いて死ね コミックス第7巻 裏表紙より
コミティアの出張編集部に臨む各々の作品に対する商業誌の編集者の反応は!?
初挑戦の「まんが甲子園」は本選へ進出なるか!?
希望を描く現在。悔恨を描く過去。
創作の二面性に一喜一憂して、苦しみも哀しみも歓びも噛みしめながら進む“まんが道”の物語。
漫画を愛する全ての人に届けッ!!
漫画浪漫成長譚!!!
これ描いて死ね 第7巻 内容
表紙を飾るのは、手島先生の旧友、寺村 七さん。
ちなみに今巻では、彼女の意外な秘密が明らかになります。
本編は以下のストーリーを収録。
- 第30話 刺激がいっぱい(カラーページあり)
- 第31話 ファンです
- 第32話 持ち込み行こ!
- 第33話 行くぜ!
それに加えて、手島先生の過去を描く
- ロストワールド 7
を収録。
この他、巻末おまけページにはとよ田みのる先生のエッセイ、
カバー裏にもおまけ描きおろしマンガありと、満足度たっぷりの1冊です。
これ描いて死ね 第7巻 感想
本編感想
コミティア前日
まんが甲子園の予選に無事通過し、3度目のコミティア参加もあり…
と、大忙しの王島南高校漫研メンバー。
お調子者の赤福ですが、麗やクラスメイトに対して全力で東京マウントとってるのが笑えます。
コミティア開催前日、2組に別れて上野美術館と上野動物園をそれぞれ見学。
美術作品を前にして、人目もはばからず大粒の涙をこぼす石龍が印象的でした。
やっぱり彼女は、絵に対する感性が人並み外れているんでしょうね。
そして今巻では、夢に向かってまっすぐに突き進む子どもたちの純粋さが、ついに手島先生の閉ざされた心の扉を開けます。
あの子たちを見ていると…
…漫画がまた描きたくなってるんだ。
これは…
これは、「これ死ね」屈指の名シーンですね!確実に!
ただ、その告白を聞いていた寺村さんは「へ~」と塩反応でしたが笑
余談ですが、髪を下ろしている手島先生、貴重なシーンです。
髪を下ろしても、お堅いイメージはそのまんまですけど笑
コミティア当日
コミティア初参加のとき、まだまだ拙いヤスミンらの本を買ってくれた女の子が来てくれました。
そうそう、絵が下手でもストーリーがぎこちなくても、不思議と心に響くマンガってあるんですよね。
そして赤福は、前回のコミティアでファンになった薄羽陽炎(うすばかげろう)先生に一言お礼を言いに行く。
そこで判明したのが、薄羽陽炎 = 寺村七さんという衝撃の事実でした。
ついでに、実はゲッサン編集部の金剛寺さんも、薄羽先生の熱狂的なファン。
薄羽先生の作品は決して万人受けするタイプではなく、ごくごく限られた読者に深く刺さるタイプ。
それゆえ商業的なヒットは見込めないのですが…
薄羽先生の作品のすばらしさを熱弁する赤福。
その姿を見ていた金剛寺さんは、赤福に編集者としての才能を見出します。
なるほど!そうきたかぁ~という感じでしたね!
確かに漫画は、漫画家だけで作られるものではないからね(特に商業作品は)!
漫研においてただひたすらマンガを読んでアドバイスする存在、赤福。
それってまさに編集の仕事じゃないですか!?気づかなかったー…
赤福の秘められた才能が示される、めちゃくちゃアツい展開でした。
そして、石龍、麗、ヤスミン&藤森さんはそれぞれ持ち込みへ。
結果から言うと、三者三様(四者四様?)の結果に。
- 石龍…編集者の商業熱に冷めてしまう。
- 麗…ギャグ漫画家への転向を打診される
- ヤスミン&藤森さん…本格的に商業誌を目指す
石龍はあくまでも、自分が好きだから漫画を描いている。
まぁ彼女は同人漫画家としても売れっ子ですしね、全然問題なく生活はできそう。
麗は確かに、はっきりいって画力は壊滅的ですし、ギャグ転向はかなりアリかも。
以前考えたネコちゃんの「めしをくれ!!!」のマンガは面白かったし、才能はありそうですね。
ヤスミン&藤森さんは商業漫画家を目指す方向へ。
この2人が、手島先生が挫折した道を進んでいくんですね。めちゃくちゃ王道じゃないですか!!
コミティア終了 まんが甲子園へ向けて制作
まんが甲子園へ向けて制作開始!!
そして、再び漫画家魂に火が付いた手島先生はついにペンを手にとる…
ぶっちゃけ今回はもう手島先生が全部持って行ったな!!
ロストワールド感想
手島先生の現役時代(☆野0時代)を描くロストワールド。
7回目のエピソードとなる今回は、胸をときめかせて週刊連載を始めたものの、その過酷すぎるスケジュールに追い詰められ、身も心もボロボロになっていく手島先生の姿がありました。
「漫画家として失敗する」結末はわかっているけど、どんどん病んでいく姿。
読んでいてとてもつらいものがありました。
「バクマン。」とかでもそうですけど、本当に漫画家は冗談じゃなく命を削って作品を生み出しているんだなと思います。
結局、手島先生は週刊連載を途中で投げ捨てるかたちになりました。
これが本編で金剛寺編集に「申し訳ありません」と深々謝罪していた理由だったんですね。
そうして、伊豆王島へ帰ってきた手島先生と寺村さん。
だんだんと現在の時系列に追いついてきましたけど、あとはここから何を思って教師になったかは気になるところです!
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